エネルギーメーカ勤務が教える仕事で使う学問ランキングBest3
ライターのinoです。
今回は,エネルギー系のメーカに勤務する僕が,仕事中で使った理系学問をランキング形式で紹介します。
エネルギーメーカに就職しようと思っている方や,将来役に立つ学問を勉強したいと思っている方は,参考にしてみてください。
【第三位】熱力学(伝熱工学)
第三位は熱力学です。
熱力学といえば,高校物理のなかでも,力学・電磁気学と並んで一分野を成している学問で,大学でも物理系なら誰もが一度は学ぶのではないでしょうか?
僕も大学二回生の頃に熱力学を学びましたが,序盤でエンタルピーやギブズエネルギーなどの煩雑な式の計算でよく分からなくなりつまづいてしまいました・・・。
そんな熱力学ですが,エネルギーメーカでは主に伝熱計算で用います。
伝熱計算の場合,熱力学というよりは,伝熱工学という分野で学ぶことも多いため,第三位は伝熱工学といったほうが正しいかもしれません。
熱力学は概念のようなものばかりで,初学者にはとっつきにくい反面,伝熱工学は実現象に即した伝熱計算の問題が多くとっつきやすいため,初学者や役に立つ学問を学びたい方は,伝熱工学を学ぶことをオススメします。
【第二位】材料力学
第二位は材料力学です。
材料力学は,柱や梁(はり)などの長物の材料に,引っ張り,圧縮,曲げ,ねじりねどの外力が働いたときの材料の変形や破壊などを評価する学問で,
機械系・物理系の大学生にとっては最も基礎的な学問といえるのではないでしょうか。
メーカでは構造部材の強度評価に用います。
実設計の場合,柱や梁(はり)などの単純な構造ではなく,複数の部材が連結した複雑なモデルを,計算コードを用いて強度評価するケースが多いかもしれません。
ただ,ベースとなっているのは基礎的な材料力学なので,知っていると,かなり役に立つと思います。
僕の場合,材料力学を真面目に学んでこなかったので,大学時代もっとやっておけば・・・とけっこう後悔しました。
【第一位】流体力学
第一位は流体力学です!!
流体力学は,流体(液体,気体)などの運動を学ぶ学問で,こちらも機械系・物理系では必ずと言っていいほど学ぶ,基礎学問の一つです。
流体力学なんてどこに使うんだろう?と思われるかもしれませんが,エネルギーメーカでは,工場やプラントに必要不可欠な配管設計に用いますし,また,空調設計などで空気・ガスの流量・圧損評価に用いたりします。
仕事上は,やはり計算コードを用いて計算することが多いですが,流体力学の基礎的な考え方(ベルヌーイの定理)などは理解しておくととても役に立つと思います。
流体力学は式がかなり複雑で難しいというイメージが強いですが,似た分野として水理学(水力学)という学問があるので,初学者の方はこちらから学ぶことをオススメします。
まとめ
今回は,エネルギーメーカ勤務が教える仕事上で使った学問ランキングBest3を紹介しました。
実際のところ,仕事中でこれらの知識が生きる場面は多くはないですが,逆にメーカ社員でも理解できている人は少ないと思うので,知っていると差がつくこと間違いなし!です。
ただし,メーカでも業界・業種によって扱う領域は違うと思いますので,あしからず・・・。
ライターのinoです。京都大学大学院を卒業し,現在,エネルギー関係のメーカーに勤めています。
浅く広くをモットーに,理系・文系にかかわらず新しいことを知ること興味があります。